インテリアの中でラグって結構重要なアイテムですよね。
面積が大きく自己主張をするので、チープなものではなく、納得の行くものを購入したいところです。
そこで私がおすすめするのが、手ごろな値段で購入できる中東の工芸絨毯です。
草木染の色合いと手仕事を感じるデザインがお部屋のインテリアをグレードアップさせてくれますよ。
今回は私も所有している「ギャッペ」についてご紹介します。ご興味あればご一読ください。
「ギャッペ」にはいくつかのカテゴリーがあり、私がおすすめするのは
イランの遊牧民カシュガイ族の作品性の高いギャッペです。
遊牧民は数少ない持ち物である絨毯にたいしては並々ならぬこだわりがあるようで、
各地で素晴らしいデザインの絨毯が作られて、日本でも購入することができるようになっています。
ここ神戸にも卸しの店があります。各家庭で手織りで即興で作るので、
同じデザインは2つと無いといわれています。
写真のものが自宅のギャッペです。
こんなものもあるんだという参考にしていただければと思います。
お店に行くといろいろなデザインがあるのできっと気に入るものがあると思います。
中東にはバルーチ、トルクメンなどの日本の住宅にも合わせやすい
幾何学デザインの絨毯があり(手の届く値段というのがポイントです)、
自宅のリビング用に幅広く物色していたのですが、訪れた専門店で
ゾランバリのオールドギャッペをすすめられ一目ぼれして購入を決めました。
ご興味を持たれた方は詳しくはネットで検索ということですが、
一応我が家のギャッペを詳しく紹介させてください。
ひとつ目のギャッペは深い茜色と素朴な幾何学文様が特徴です。
茜色は自宅のミディアムカラーの床材に合わせてチョイスしました。ロウナスという伝統的な色です。
年数を経てもっと深い色に変化するそうです。不揃いな大柄が作成者のおおらかな人柄を感じさせます。
精緻な柄でないところが逆にポイントが高いです。
模様には意味があって「菱形」はカシュガイ族の誇りまたは厄除けの意味が、
「ヤギ」は食べ物に困らないように(「シカ」だと家庭円満とのことですが、私には区別がつきません。)、
縁のギザギザはオオカミの牙で魔除け、「人」は子孫繁栄とのことです。そのほかの模様にも意味がありそうです。
織り手のそういった思いが織り込まれていると考えると、より魅力的に見えてきます。
肌触りはふかふかでとても気持ち良く、夏も冬もここでごろごろしています。
化繊ではないウールの良いところですね。
もう一つは「生命の樹」をモチーフにしたデザインです。樹の両側に「シカ」(片方はラクダ?)が2匹います。
こちらは荒野に樹が立っている表現と色合いが素晴らしいです。縁取りも含めしっかりデザインされています。
ギャッペはカシュガイでは各家庭の女性が織っているとのことなのですが、
無名の人々が作り出す芸術的な手仕事に頭が下がる思いです。
良いギャッペは100年でも使えるといわれていて、我が家のギャッペもひ孫の代まで使ってくれるといいなと思います。
長く「使う」価値がある絨毯だと思います。家もそうありたいですね。
皆さんもぜひどうぞ。
記事担当:設計課